ユージンワイルドはユージン・ワイルドはフロリダ州はマイアミ出身のアメリカ人R&Bシンガー。84年のシングル 「Gotta Get You Home Tonight」 (1985 – 全米83位) がR&BチャートでNO.1を記録。82年にリリースされたマービンゲイのセクシャルヒーリングを強く意識したサウンドが賛否議論された。
そのユージンワイルドの妹(本当のラストネームはブルームフィールド)であるDee Dee Wildeは1988年にアルバム「No Way Out」でデビュー。シングル曲「I Foud You」はじめアルバム自体の完成度は非常に高く、今聞いても色褪せない魅力がある。88年のアイランドレコードというと、クワイエットストーム路線で、アニタベイカーやレジーナベルに続く大物として育てたかったんだろうと。洗練された都会派極上のブラックミュージック、と当時らしい言い方をしてみるとこうなる。その後、アルバムを4枚、シングルを9枚!もリリースしているが、デビュー作以降には目立ったヒットはなかった。
紹介するLap Of Luxuryはアルバムの中で最も素晴らしい曲。いきなりエロいサックスのソロから始まり、ミッドテンポでどんどん吸い込まれていく。情感たっぷりのDeeDeeの澄み切った声が本物のソウルを感じさせてくれる。80年代後半のスロージャム、ベストソングにあげたいほどだ。
1990年にはヒット狙いのダンス曲を多数含む「I Love You」をリリースしたが、アルバム「No Way Out」には遠く及ばなかった。
ただし、彼女の魅力を堪能するにはやはりアルバム全体を聞いてほしい。
またサルソウルオーケストラのRun Awayをカバーした、Urban High Featuring Dee Dee Wilde – Run Away (Remix) も必聴だ。