🎧 Freddie Jackson『Rock Me Tonight』(Capitol / 1985)
──夜のシティをスロウ・グルーヴで包み込む、メロウ・ヴォイスの魔法。
「今夜は、ちょっと大人の気分で行こうか。」
そんな夜にピッタリなのが、このフレディ・ジャクソンのデビュー・アルバム『Rock Me Tonight』。
FMのエアチェック世代なら、タイトル曲 “Rock Me Tonight (For Old Times Sake)” のイントロが流れた瞬間に、あの頃の“夜の東京湾岸”の風景がよみがえるはず。
ソフトに波打つエレクトリック・ドラム、まるで絹のように滑らかなフレディのヴォーカル──まさに「アーバン・コンテンポラリー」のお手本のような一枚だ。
“You Are My Lady” はR&Bバラードの永遠の定番。甘さと哀しさのバランスが絶妙で、聴くたびに胸がじんわり温かくなる。
DJ仲間のマサト曰く、
「この曲がかかると、みんな喋るのをやめて耳を傾けるんだよね。」
──まさにそんな一曲。
アルバム全体を通して感じるのは、“派手じゃないのに忘れられない”という都会的な余裕。
“Love Is Just a Touch Away” や “He’ll Never Love You (Like I Do)” に漂う、ほどよいスウィートさと都会のクールさは、当時のルーサー・ヴァンドロスやアトランティック・スターにも通じる世界観だ。
プロデュースはポール・ローレンス。シンセベースやリズム・プログラミングが冴えわたり、夜景を眺めながら流すのに最高の仕上がり。
まさに「深夜1時のFM音楽番組」にジャストフィットするサウンド。
🎙 DJコメント:「週末のドライブにはテンションを上げる曲もいいけど、
帰り道の首都高には、フレディ・ジャクソンのメロウが似合うんだ。」
『Rock Me Tonight』は、そんな“大人のための夜のサウンドトラック”。
R&Bファンはもちろん、80’sシティ・ポップ好きにもぜひ聴いてほしい一枚だ。
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⭐総評:★★★★☆
Smooth, romantic & timeless.
「夜の街をスロウに染める、あの頃の香り。」
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