Mtume

FUNK

R&B史に残るセクシャルでドリーミーなトラック『Juicy Fruit』(1983)


―― 1983年、都会の夜を甘く包み込んだ “果実” のようなR&B。
Mtume『Juicy Fruit』


♪ まるで夜更けのネオンが溶け出すように、甘く、しなやかで、そして危険な香り――。
ソウル・ファンク集団Mtumeが83年に放ったこの『Juicy Fruit』は、まさにアーバンR&Bの金字塔。
かつてマイルス・デイヴィスのバンドでパーカッションを叩いていたジェームス・エムトゥーメが、ジャズの血を宿しつつもエレクトリック・ファンクへと大転換。ここに生まれたのは、官能と洗練がせめぎ合う“80’sアーバン・グルーヴ”そのものだ。


🎧 渋谷 CAN DJ COMMENT:

「このベースライン、危険だよね。夜中にクルマ走らせてたら、もう帰りたくなくなる(笑)。
シンセの揺れとタワサ・アギーのボーカルが絡む瞬間、まるで時間が止まる感じ…」


タイトル曲「Juicy Fruit」は、まさに名のとおり“ジューシー”。
ミニマルなリズム・パターンとドラムマシンの無機質なスネア、その上に浮遊するシンセ・パッド。
そして“Sugar free, and sweet as can be…”という囁き――。
R&B史に残るセクシャルでドリーミーなトラックだ。
(後にThe Notorious B.I.G.「Juicy」でサンプリングされるのも納得の一曲。)

他にも、「Hips」では80年代らしいストリート・ファンクの疾走感を、「Would You Like To (Fool Around)」ではMtume流のソウル・ユーモアを披露。
洗練されたグルーヴとアフロセントリックな色気が絶妙に交わる構成は、もはや“ポスト・ファンク”の完成形といっていい。


🌃 Soul Flavaワンポイント

  • BPM:ゆるやかなミッドテンポ中心(夜ドライブに最適)
  • サウンド:ドラムマシン+シンセ・ベース+女性ヴォーカルの艶やかレイヤー
  • ムード:夜の摩天楼 × シャンパングラス × 秘密の恋
  • リリース:1983年(Epic Records)

🎙 DJ トーク:

「“Juicy Fruit”は聴くたびに味が変わる。
一口目はスウィート、二口目にはスリル、
そして最後には、夜があなたを飲み込む。」


🟣 Mtume『Juicy Fruit』――
“80’sアーバンR&B”という言葉の始まりを告げた一枚。
シンセが奏でる甘い罠に、今夜もう一度酔いしれてみてほしい。

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