今夜はSOULFLAVA MIXⅡ の曲について、解説してみます。
Love Me Like This (1983)/Real To Reel シャラマーなど大物プロデューサーの手によるミッドテンポファンクチューン
まずは一曲目はReal To Reelの83年にリリースされた「Love Me Like This (1983) 」。この曲の感じを聴いて、お分かりの方はレオンシルバーズ3世のプロデュースによるものです。この曲含め2曲のシングルヒットのみの一発屋で消えてしまったものの、このミッドテンポの軽快なファンクチューンは今聴いても、都会的で洗練された名曲として楽しめますね。ここでの注目はレオンシルバーズ、その人です。カリフォルニアを代表する兄弟ソウルバンドSylversの長男として音楽活動をスタートし、その後は西海岸のSolarレーベルを代表するヒットメイカーになりました。 彼がプロデュースしたアーティストとしては、シャラマーやウィスパーズ、ベイビーファイスなど当時のR&Bチャートを上位独占するほどのヒットメイカーでしたね。
Spend the night(1985)/The Cool Notes
で、このアメリカ西海岸の代表的なサウンドに続いたのは、80年代イギリスを代表するファンクバンド、The CoolNotesの85年リリースの「Spend the night(1985)」。当時の西海岸を代表するサウンドメーカーから、いきなりUK SoulへMixされるわけですが、80年代の美メロファンクの違いをお楽しみください。
1984年「You’re Never Too Young」のヒットをきっかけにイギリス、ヨーロッパを中心にその後多くの楽曲をリリースしていきます。メンバーは七人組と当時のファンクバンドでは平均的な?メンバー構成、ボーカルも女性のツィンボーカルで哀愁ただようダンスチューンを量産しましたね。彼らと同時にイギリスで人気を集めたLooseEndsも必聴です。このブリティッシュファンクの流れはSoulⅡSoulへと、90年代には欠かせない音源となっていくのです。
Come around and spend the night, you know you do it ri-ight
Come around and spend the night, come on home and squeeze me tight
Makin’ love with you’s so right, oh baby, come around and spend the night
Highe Hopes(1982)/SOSBand Leon SylversとJam&Lewisの伝説的コラボレーション
さて、The CoolNotesのサビの余韻を楽しみながら、続いてはアメリカのファンクチューンに針を移しましょう、SOSBandの「Highe Hopes(1982)」です。この「Highe Hopes(1982)」は、あの稀代のヒットメイカーJam & Lewisが初めてS.O.S. Bandに楽曲提供した曲です。これはつまりこの曲を書き下ろしたのであって、プロデュースはなんと一曲目の「Love Me Like This (1983) 」をプロデュースしたレオンシルバーズ3なんです。Jam & Lewisが曲を書き、Leon Sylvers IIIがエグゼクティブ・プロデューサーで、Leonの弟で元The SylversのRicky SylversとGene Dozierがプロデュースを担当という「超豪華」な布陣な訳です。もちろん、曲も最高に痺れるダンスファンクチューンに仕上がっています。SOSBANDの代表作としては、初期の「Do It Now」と後期のJam & Lewisが本格的に関与した「Finnest」や が有名ですが、ちょうどその初期と後期を見事に橋渡ししたSOSⅢの「Highe Hopes(1982)」は歴史的名曲として語り継がれるべきなのです。
Silver Shadow/Atlatntic Starr(1985)
82年に「サークルズ」がソウル・チャートでヒット、その後スマッシュヒットを連発しながら、87年にリリースの『All in the Name of Love』からの「Always」はビルボードヒットチャートで1位を記録したAtlatntic Starrの85年作「As The Band Turns」からのシングルカット。洗練されたファンクトラックとシャロン・ブライアントから新しく参画したBarbara Weathersのヴォーカルが絡み合うアーバンメロウファンクの名曲です。この爽やかな曲には夜の摩天楼は似合わず、海沿いの街並みを描いてみました。