Con Funk Shun/7(Mercury, 1981)
70年代後半から80年代初頭にかけて、アメリカ西海岸のファンク・シーンを彩ってきた名グループ、Con Funk Shun(コン・ファンク・シャン)。彼らはブラックミュージックの粋を極めたファンク・サウンドと、メロウで洗練されたソウル・バラードを自在に操る、まさに“都会派ファンク”の代名詞的存在だ。
グループの出身はカリフォルニア州ヴァレーホ。フェリトン・ミズネルとマイケル・クーパーを中心に結成され、元々はバックバンドとして活動していたが、70年代半ばにMercuryレーベルと契約を結び、76年の『Con Funk Shun』で本格デビュー。以降、『Secrets』『Candy』『Spirit of Love』といったアルバムを次々に送り出し、ブラックミュージックの新しい流れを作り上げてきた。
そしてこの81年に登場した通算7作目のアルバム、その名も『7』。タイトルどおり、円熟期の彼らが放つラッキー・ナンバー的傑作だ。
オープニングを飾る「Bad Lady」は、ビルボードR&Bチャートで最高21位を記録したナンバー。ギターとホーンの絡みがタイトで、リズムのキレ味はまさにコン・ファンク・シャンの真骨頂。続く「I’m Leaving Baby」は、ミディアム・グルーヴの中に切ないメロディを溶かし込んだ極上のバラード。ブラックミュージックが持つ甘美さとファンクの力強さ、その両方が絶妙にブレンドされている。
そしてアルバム中盤のハイライト「California 1」では、ウェストコーストらしい爽快なサウンドが広がる。タイトルどおり、カリフォルニアのハイウェイを走るような開放感が印象的だ。さらに「Straight from the Heart」では、のちにソロでも成功を収めるマイケル・クーパーのスムースなヴォーカルが光り、R&BチャートでもTop40入りを果たした。
本作の魅力は、ファンク・グルーヴの中にメロウな感性をしなやかに織り込むバランス感覚にある。80年代の幕開けにふさわしく、機械的なリズムの冷たさよりも、人間味ある温度を大切にしたブラックミュージック。電子化が進み始めた時代にあって、コン・ファンク・シャンはあくまで“ハートで踊るファンク”を貫いた。
彼らの音は、ディスコでもクラブでも、ラジオの深夜番組でも不思議と心に残る。ブラックミュージックの進化をリアルタイムで体現しながら、グルーヴの中にロマンを感じさせてくれるバンド――それがCon Funk Shunだ。
『7』は、まさにその黄金期の記録。夏の夜、ヘッドフォンから流すと、カリフォルニアの風と都会のネオンがひとつに溶けていく。ブラックミュージックが持つ「ファンクの快楽」と「ソウルの情熱」、その両方を味わいたい人に強くおすすめしたい一枚だ。




















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