The temptations reunion

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Temptations「Reunion」(1982)再会が奏でる“黄金のハーモニー”

Temptations「Reunion」──再会が奏でる“黄金のハーモニー”
(モータウン・レコード/1982年)

1982年――日本では「テクノポップ」という言葉がすっかり定着し、YMOが世界へ羽ばたいていた頃。街にはウォークマンが溢れ、渋谷パルコや原宿ではカラフルなファッションが若者のトレンドを彩っていた。そんな“ハイテクとポップの時代”に、アメリカから届いたこのアルバムは、まるで時を超えて魂を揺さぶる“ブラックミュージックの原点回帰”のようだった。

The Temptations――60年代モータウン黄金期を代表するヴォーカル・グループであり、「My Girl」「Ain’t Too Proud To Beg」「Papa Was A Rollin’ Stone」など、R&Bの歴史を塗り替えた存在。70年代後半にはメンバーの入れ替わりを経て方向性を模索していた彼らだが、この“Reunion”では、オリジナル・メンバーが奇跡の再集結を果たす。Otis Williams、Melvin Franklin、Dennis Edwards、Eddie Kendricks、David Ruffin——それぞれの個性と魂が再び一堂に会する、まさにタイトル通りの“再会”アルバムだ。

プロデュースには元Temptationsの盟友でもあるRick JamesやBerry Gordyが関わり、時代の空気を意識したファンクとモダン・ソウルの融合を試みている。その中心となるのが、シングル・カットされた「Standing On The Top」。この曲はRick Jamesとの共演で、アメリカのR&Bチャートで第6位を記録した。シンセベースがうねるファンク・グルーヴに、力強いホーンと厚みのあるコーラス――80年代のサウンドトレンドを取り込みながらも、彼らのコーラス・ワークが放つ深みはまさに“ブラックミュージックの教科書”といえる。

Temptations「Reunion」

他にも「What a Way to Put It」「You Better Beware」といったナンバーでは、モータウンらしい甘美なメロディと緻密なアレンジが光る。都会的な洗練とソウルの情熱を見事に両立させており、ブラックミュージックが70年代のディスコを経て、再び人間味あるグルーヴを取り戻していく過渡期を象徴している。

当時の日本の音楽シーンでは、ブラックミュージックの影響がシティポップやAORにも色濃く現れていた時代。竹内まりやや山下達郎がソウルをポップに昇華し、FM放送からはQuincy JonesやEarth, Wind & Fireといった名前が頻繁に流れていた。そんな空気の中で聴くTemptationsの「Reunion」は、まるで本場アメリカの“原液”を感じるような濃密さを放っていたのだ。

そしてこのアルバムの最大の魅力は、再び集まった彼らの“声”そのものにある。年輪を重ねた深みと、若き日のハーモニーが奇跡的に同居している。まるで80年代という新時代に、ブラックミュージックの歴史そのものが語りかけてくるような、そんな温度と誇りに満ちた一枚である。

――FMステーション編集部評(当時抜粋)
「過去の栄光を再現するのではなく、今の時代に生きるブラックミュージックを響かせるTemptationsの勇気に拍手を送りたい。」

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